塵芥拾

ぽっと思いついたことを書いています。

新聞記者 その1

『新聞記者』(2019年)

監督:藤井道人

主演:シム・ウンギョン、松阪桃李

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昨年評判をしばしば耳にしていたので観ようと思っていたのですが、うだうだしていて観る機会を逸していました。しかし日本アカデミー賞にノミネートされたということで、先日観に行ってきました。

 

藤井直人監督の作品はこれが初めての作品でした。シム・ウンギョンは、「サニー 永遠の仲間たち」(2011年)「王になった男」(2012年)「怪しい彼女」(2014年)「ブルーアワーにぶっ飛ばす」(2019年)で拝見したことがありました。コミカルな役をするイメージが強かったので、今回割とシリアス目な演技をしていて驚きました。松坂桃李の作品は多数観ているので割愛しますが、ここ二三年でぐっと力をつけた印象が強いです。

 

映画は、少し違和感はありましたが本格派の政治モノで緊張感あふれる作品でなかなか楽しく観れました。内調の建物内を常に薄暗くすることで、内調の暗躍ぶり、主人公の息苦しさや疑念などが上手く表現されていました。また割とカメラがかすかに揺れ続けていて巨大な権力へ挑む人々の心の不安や意気込み、憤りが伝わってくるようでした。

 

とそれっぽい浅いことをつらつら書きましたが、一番感銘を受けたのは田中哲司でした。めちゃくちゃ怖かったです。序盤の「お前子供できるんだってな」は怖すぎて鳥肌がたちました。映画らしく抑えられた演技で内調のダークな部分を一人で体現なさっていました。

 

 

今回は映画の表層の話でしたが、別記事でほんの少し映画が扱っていた内容にも触れると思います。今回はここまでです。